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  • 執筆者の写真ひかる

屋根の塗り替えは必要か

更新日:2022年3月14日

外壁塗装の際に、せっかく足場を組むのだから屋根塗装も一緒にしてしまった方が良いだろうと考慮される事があるかと思います。

今回はその点について取り上げます。


今まで屋根塗装について書くのはずっと悩んできましたが、とうとうこれを書く事になるとは…

塗装屋さんの批判は一切受け付けません!



時々、飛び込みの訪問販売の会社から「コロニアル屋根が相当傷んでますね。雨漏りする前に塗装を検討しませんか?」とか「早く屋根を塗装しないと雨漏りがしてもっと大きな工事で金額も高くなってしまいますよ」と提案される事があります。

確かにコロニアル屋根が割れていたり欠損しているなら、補修工事はした方が良いと思います。しかしそうで無い限りは・・・


塗装する事によって雨漏りが全くしなくなるという事はありません


それにはまず屋根の構造を知る事にあります。

屋根材の下にはルーフィングという防水シートが施工されていて、その上に屋根材があります。雨漏りを防ぐ主な役割をしているのはこの防水シートになります。それなら防水シートだけで良いのでは?と感じる事でしょう。理論的に言えばそうなのかもしれません。


しかしこの防水シートは紫外線にとても弱く、シートだけの施工であれば直ぐに破れてしまいます。表面に見えている屋根材が上から覆い被さる事によってそのシートを紫外線から守り、保護するという役割を果たしています。


つまり屋根を塗装したからといって雨漏りを防げるわけでは無く、重要なのはその下にある防水シートというわけです。


一般的な屋根の耐久年数は天候や立地条件によって前後はありますが、30年〜35年と言われています。この年数が防水シートの寿命と言えます。


その際に屋根の葺き替え工事をしたり、カバー工法(既存屋根の上に新しい屋根材を施工する工法)と呼ばれる施工をされる方がほとんどです。



屋根の塗装をしたからといって防水シートの確認が出来る訳ではないので、「屋根塗装をしないと雨漏りをしますよ」というのは軽い脅しとも言える詐欺のような情報です。


私も塗装業を26年やってきて、以前からこの矛盾については感じてきました。もちろん屋根を塗装すれば利益高もありますし、養生などの手間も無いので塗装屋さんからしたら美味しい仕事なのかもしれません。



ただ意味が無いんだとしたらと考えると…






つまり、屋根の塗装は美観のためであると。屋根の性能維持には全く関係ない事がお分かりになるのではないでしょうか・・・


そう考えると、塗装をしたからといって屋根材の寿命が伸びるわけではないので、うちでは屋根塗装のお勧めはしていません。

その分の金額を取っておいて、30年〜40年目で葺き替えをする際の費用に取っておいた方が良いのかと感じます。



ただ、屋根が周囲からもよく見えて美観として気になるとかであれば塗装してもいいのかもしれません。どうしても屋根を塗装して欲しいという場合に限っては、遮熱塗料での施工をしています。


そんなに金額も変わらないですし、せっかく屋根を塗るんだったら意味を持たせたいので。

でも遮熱塗装をしたからといって、エアコンを使わなくて良くなるなんて事は一切ありません。外からの熱は壁を通しても伝わるので、部屋の温度が変わるとしても2~3℃前後かなと。


あと築20年以上の家に関しては屋根塗装はお断りしています。



以前、屋根の塗装をしてもらって3年しか経ってないんだけど雨漏りがするという方から見積もり依頼がありました。

まだ塗装してから3年ですが施工業者には相談されましたか?とお聞きすると、施工業者の言い分としては「これは屋根塗装が問題なのでは無く、その下にある防水シートの問題ですね、屋根塗装をしていなかったら雨漏りはもっと早かったと思いますよ」とはねつけられ、尚且つ屋根の葺き替えを提案してきたそうです。


同じ施工業者に依頼するのは腹が立つという事で、屋根の葺き替えのご依頼を戴きました。築25年で屋根の塗り替えを提案するという塗装屋がいる事態が問題なんですけどね…


これもやはり立地条件などが関係するので、35年以上でも何ともないという家もありますが、30年を下回る場合だってあるんです。それなので築20年以上であれば屋根塗装はお断りしています。



それで弊社では屋根塗装の場合、築年数が浅い建物で遮熱塗料による塗装しかプランはありません。それも屋根塗装をどうしてもやりたいと言われる方に限ります。



余談ですが…

飛び込みの営業マンに見積もりをしてもらう際、ハシゴを使って屋根に登ってもらうのはお勧めしません。


私がある家を見積もりした翌日に、飛び込みの営業マンが来たので見積もりをしてもらったら「屋根の写真を見せて、屋根が割れているので早く修理しないと雨が家の中に入ってきますよ。今近くの現場をやっているので、少しお安く出来ます」と提案されたそうです。


後日、見積書を持って伺った際にその写真を見せていただいたら確かに割れていました。でも前日に屋根の同じ部分を撮影した私の写真では全く割れていないんです。全く同じ場所の写真です。


噂には聞いていましたが居るんですね。全部の飛び込み営業がそうとは言いませんが、屋根に登って屋根材をパキッと割って見せる業者もいるんです。脅しのように緊急性を強調し、少しお安くしますからと即座に契約させようという手法です。


今では伸びるカメラやドローンを用いて屋根の調査をするのが主流になっています。うちでもドローンでの調査をしていましたが、今は伸びるカメラになりました。ドローンで調査していた時に、2軒隣の方からプライバシーの侵害だと怒鳴られましたので。カメラ付きだったら部屋も盗撮できるでしょ!って。その時から伸びるカメラに切り替わりました。

まぁ伸びるカメラでも一緒なんですけどね…



でも、屋根に登りたがる営業マンだけには注意して下さい笑笑

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